ギャングース

『ギャングース』トークイベントレポート@UC豊洲

12月2日(日) 18:00の回 上映後

登壇者:高杉真宙 加藤諒 渡辺大知 菅原健 入江悠監督

MC:遠藤プロデューサー

※ネタバレも含みますので、ご注意ください。

MC:まずはお一人ずつご挨拶をお願いします。ではサイケから!

高杉:こんばんは。先日も舞台挨拶でお話しさせて頂きましたが、話し足りないことが多いので、今日改めてこの場に立って皆さんとお話しできることが嬉しいです。今日もたくさん元気をもらって帰りたいと思います。

MC:続いて、カズキ!

加藤:はい、カズキです。加藤諒です。みんなでこうやってまたトークイベントをできて本当に嬉しいです。公開して時間が経ってから話せることもあると思いますので、今日は宜しくお願い致します!

MC:ではタケオちゃん!

渡辺:タケオちゃんです、渡辺大知です。公開してから1週間が経ちました。僕は普段はあまりエゴサーチはしないのですが、『ギャングース』は気になってしまい、よく検索してます(笑) 色々な感想を見てすごく勇気づけられて、この作品に関われて、こうやってお客さんの手に渡ってどんどん広がっていくことが嬉しいです。また今日皆さんの前で話せて光栄に思っていますので、今日は最後まで楽しんでください。

MC:入江監督、お願いします。

入江:『ギャングース』は今年の1月2月の冬に撮影をしていて、撮影していた頃に近づいてきたなと思いながら、この3人が本当に仲が良くてまたこうやって集まれて心から嬉しく思います。今日は短い時間ですが、楽しんでください。

MC:それでは今日は事前にSNSで質問を募集していましたので、皆さんにはそちらからお答え頂きます。
では早速ですが、先ほど、エゴサーチしたりという話もありましたが、SNSなどでたくさんの人が感想を書いていますが、周りから直接言われた感想も含めて印象的な感想はありましたか?

高杉:ついさっき携帯を見たら、地元福岡の幼馴染みから「ギャングース、面白かった!」とメールが来て嬉しかったですね。一番親しい友人にシンプルに面白かったと言われたのが、今まであまりなかったことなので、素直に嬉しかったです!

加藤は、知り合いから、「主演や敵のMIYAVIさんだけじゃなく、まわりのキャスト、勝矢さんや斎藤兄弟など、脇のキャラまで素晴らしい」と隅々まで見て素晴らしいと感想を貰えたのがありがたかったです。

渡辺:感想をいろいろ見ていたときに、この映画はエンターテインメント性が高い作品だけど、描かれている登場人物たちが今の日本にいるんだという事実を知れたことや、娯楽性だけでなく日本が抱える貧困の問題とかを知ってもらえるということが喜ばしいことだなと、そういうことを書いてくれていて本当に嬉しかったですね。

入江:大知くんが今言ってくれたことが僕も嬉しくて、毎日僕もエゴサーチしていますが、監督としてこの作品を撮る前に一番ハラハラしていたこと、大丈夫かなって心配していたことは、“加藤諒が小学生を演じる”っていうこと(笑)これは映画全体に影響することになると思っていたので、それが意外と「小学生できてる」っていう感想を見かけていて、あれで冷めたっていう人が一人もいなくて、受け入れられたことにほっとしています。

MC:確かに僕も監督が本人でいくって言った時、驚きましたけどね(笑)

加藤:僕も衣装合わせのとき、カズキの普段の衣装が終わって「はい次、小学生いきます」って言われた時、「え?僕がやるの?」って驚きましたけどね。びっくりしました(笑)

MC:映画では心に残るセリフがたくさんありましたが、皆さんのなかで一番印象深いセリフは何でしょうか?ご自分のに限らずで構いませんのでお答えください。

高杉:カズキと言い合っているシーンで、3人の河原のシーンでのカズキが「もっとやばかったときあったろ?」のセリフからの一連の流れが好きですね。あれでサイケも「またやろう」って思えたし、諒君の真っ直ぐに入ってくるセリフがよかった。サイケとしても高杉真宙としても好きですね。

加藤:僕は自分のセリフになるんですけど、廃バスの中のセリフで「あんな親でもうまく憎めないんだよなぁ」というセリフが印象に残っていて、すごく辛くても親であり子であり、絆はずっと繋がれたものだし、あんなことされても子供だから、お母さんのことずっと大好きだと思うっていうのがグッとくるセリフで、僕は印象に残っていますね。衝撃も受けました。

渡辺:MIYAVIさん演じる安達が加藤(金子ノブアキ)をボコボコにした後に、「加藤、お前もか」と言うところは台本を読んでいた時と印象が変わっていて。今回3人にとっては敵にあたる人たちの、描かれていないバックグラウンドを感じさせられるというか、安達の切なさというか、原作には安達の幼少期のこともこと細かく描かれてはいるのですが、安達たちにも今のように生きている理由があって、安達も同じように「何があっても、生き抜け」というのがあると思う。それで自分が信頼をおいていた部下に裏切られて、「おまえもか」というセリフにそれが表現されていて、切ない気持ちになってグッときましたね。

入江:そうですね、そのMIYAVIさんのセリフのつながりで言うと、英語で「Something New?」というセリフですかね。僕がアメリカに会いに行って打合せをしたときに、アメリカにお住まいなので発音が良すぎて!ちょっと安達にしては発音良すぎないですか?って言って。安達は帰国子女かっていうくらい(笑)そういう思い出がありますね。

MC:みなさんにはアクションのイメージが全く無いのですが、アクションシーンのために準備したことがあったら教えてください。

加藤:あらー。でもまっぴー(高杉さん)にはアクションのイメージありませんか?変身とかしていたじゃない?

高杉:全然できないですよ!いやいや(笑)変身してるしてないは関係ないから!

加藤:アクションチームのかたが熱心に教えて下さったので、自分の出番がないところでは、倉庫のシーンとか、みんなでずっと練習していましたね。

渡辺:あと、金庫を運ぶシーンもたくさん練習しましたね。

MC:続いてアクションつながりの質問をしたいと思いますが、ここで出演者の方が劇場に来ているのでお呼びします!3人からは敵役になりますが、真鍋役の菅原健くんです!
では菅原君が入ったところで、皆さんにお聞きします。
リアルな喧嘩のシーンにドキドキハラハラしながら観ていました。余りに本物っぽかったのですが、実際に殴りあいの喧嘩したことはありますか?また、登壇者の中で一番強いのは誰だと思いますか?

3人:それはもちろん・・・(笑)

菅原:本当に違うから!!小動物とか大好きだから。真鍋役のイメージが付きすぎているんですが、菅原はハリネズミとかハムスターが大好きで、全然違いますから。でも僕はキレたら 本当は一番怖いのは諒君だと思います。

加藤:僕はキレないですよ!

菅原:僕はじゃんけん以外で拳なんて握ったことないですよ。

3人:嘘だー(笑) 

加藤:でも本当のこと言うと、大ちゃん(渡辺さん)はボクシングやっていたから。

入江:そうだね、実際にやったら大知くんが強いだろうね。劇中でも3人のなかでは一番強い役ですしね。

渡辺:ひょろひょろに見えますけどね。最初の金庫を運ぶシーンで机をいっぱい動かすシーン、実はあれ意外と軽かったです。金庫は本当に重かったですけどね。

MC:では最後の質問です。
原作や台本を読まれた時に1番好きだったキャラクターと、完成された映画『ギャングース』を観て1番印象に残ったキャラクターやどの役ですか?

菅原:原作で一番好きキャラクターは安達です。昔の事情も描かれているので、確かにやっていることはゲスなんですけども、憎めないです。映画では一番衝撃だったのは林遣都さんでしたね。高田役を自分のものにしていたので、原作にも似ていたし、現場でお会いすることはなかったので、本編見てその分感動が倍くらいになりました。

渡辺:原作でも好きなキャラはたくさんいたのですが・・・映画ではやはり加藤ですかね。

高杉:僕も同じです。好きですね。

渡辺:加藤、いいですよね。金子さんも素晴らしいのですが、入江監督の手腕だと思うのですが、敵チームへの愛情というか、憎めないというか、バックグラウンドのことも含めて描いてくれているというか、加藤も長台詞はありますが、出てくる時間が多くはないはずなのに、加藤を感じましたね。原作でも好きなキャラでもありますが、今回金子さんでよかったなと思いました。

高杉:僕も加藤が一番印象に残って好きですね。実際はサイケたちも変わらないというこもわかると思うし、魅力的だと思います。見方は違うかもしれないけど、サイケたちと歩んでいる道は同じで、すごく惹かれるものが多いです。ぼくらは撮影では六龍天サイドの演技を見れていなかったので、完成してよりそう思いました。原作ではヤン君が大好きです。

加藤:僕はメインキャストもみんな好きなんですけども、最後のタタキの時にサイケが連れてくる2人のホームレス役のお2人が本当に大好きです。カメラが回っていないところでもたくさんお話していました!楽しかったですね。

高杉・渡辺:本当に仲良くなっていていたよね?

入江:本名で読んでいたよね?

加藤:そうですね、ハンちゃんとイクちゃん。本編で急いで急いでっていうシーンで、思わず「ハンちゃん!」ってアドリブで言って呼んでました。

渡辺:あの人たち、本当に演技がうまいですよね?

入江:実は僕の作品には毎回出演して頂いていて、最初は『太陽』という作品で村人役、『22年目の告白~私が殺人犯です~』では病人役で、今回はホームレス役でした。打上げのときに「次は死体ですね」って言われました(笑)

と質問タイムはここまで。
この後、お越しいただいたお客様に特別プレゼントとして、登壇者全員のサイン入り非売品プレスを3名様にプレゼントするじゃんけん大会を行いました!登壇者と会場全員とじゃんけんをして、勝ち残った3名のかたにプレゼントしました!

MC:では最後に皆さんから一言ずつお願いします。

菅原:まだまだ『ギャングース』を見ていない人に広めていきたいと思っています。この作品を通して知る世界があるってことを、もっといろんな人に知ってもらいたいなと思っていますので、宜しくお願い致します。

渡辺:この映画は世代問わず楽しめる作品になっていると思いますし、時代も超越した普遍性のある作品だと思います。今年ももうすぐ終わりますが、来年、再来年、10年後例えばこのなかでお子さんが生まれる方もいらっしゃると思いますし、今後も生きていくなかで大事な作品になってもらいたいなと思っています。自分の大切な人に伝えて頂きたい映画ですので、今後とも末永く宜しくお願い致します。

加藤:この作品は僕の芸能生活18年のなかでも本当に思い入れのある作品で、見て下さった方々にもたくさんよい評価を頂けている作品で、僕も大好きな作品なのでもっともっともっとたくさんの人に見て頂きたい気持ちがあります。ぜひ皆さんお早めに見てください。
ご協力よろしくお願い致します!今日はありがとうございました!

高杉:本日はありがとうございました!見たかた皆さんに出会ってよかったと言ってもらえる作品になっていると思うので、自分はこの役とこの作品と皆さんに出会えて本当によかったなと思っています。出会わなかったらこの作品のラストシーン、サイケたちが紛れて消えていく、あの知らないで街を歩いている人の1人になっていたと思っていて、『ギャングース』と出会って少しでもサイケたちと距離も縮まって、自分の知らない世界を知れたこと、ここに立っていろんな世界を見れていることに感謝しております。映画を見てそんな人が増えていったら嬉しく伝えていってほしいなと思います。宜しくお願い致します。

入江:『ギャングース』はご覧いただけたら伝わるとは思うのですが、いろんな人の熱があってできた作品で、遠藤プロデューサーともかれこれ5年かかって公開まで来たわけですがキャスト・スタッフ全員一丸となって作り上げた作品です。もしかしたらこのメンバーでまた集まるのは難しいのかもしれませんが、まだあるんじゃないかなという気がしていて、ぜひ映画が育っていくように皆さんのお力をお借りしたいなと思っています。映画を見て心の中に残ったものっていうのは、友人なり家族なりそして次の世代に繋がっていくと思いますので、ぜひそれを皆さんのなかで育てて頂けると映画が報われて、我々も報われますので、クリスマスネオンが輝く帰路に何か持って帰って頂けると嬉しいです。引き続き宜しくお願い致します。ありがとうございました。

アウトローな著名人から激推しコメント到着!

ケンドーコバヤシ(芸人)

クライムムービーの疾走感と現代の抱える闇が交互に襲ってくる凄い映画だ。ただ原作に登場したケンコバ子が…スケジュールは空けていたはずなんだが…

丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)

犯罪者を待ち受ける未来が明るいはずはない。それなのに、小さくてもいいから幸せを掴んでほしいと願わずにはいられない。憎めないアウトローには、そういう魅力がある

原田曜平(マーケティングアナリスト)

この映画は「万引き家族」と同じくらい「超格差社会」である現代のリアリティ・臨場感を売りにした、「ロビンフッド」のような言わば現代の「義賊」(権力者からは犯罪者、大衆からは支持される集団)を描いた映画である

高木 瑞穂(ノンフィクションライター)

凶暴凶悪だけではないタタキのリアルを追及すれば、こんなにスリリングで慈愛に満ちた青春ドラマになるんだぜ、という作り手の誇らしげな声が聞こえてきそうだ!

※順不同・敬称略